Anacondaでの仮想環境の使い方 Ver. 2019.03

はじめに

記事の趣旨

googleで「Anaconda 仮想環境」で検索したときにヒットする情報が古いものばかりなので、現在公式サイトで配布されている Anaconda 2019.03 における仮想環境の作り方をまとめておきます。

想定読者

  • Python環境としてAnaconda(Anaconda 2019.03)を利用している(OS不問)
  • Anacondaにおける「仮想環境」とは何かを知っている

注意点

しつこいようですが、この記事はAnaconda 2019.03における仮想環境の作り方についてのものです。 将来の更新でこの手順が使えなくなる可能性は大いにあるので、未来から来た方はご注意を。

事前準備

condaモジュールの最新化

  • 処理にあたってcondaモジュールを最新版にアップデートする。
    • Windows + Git bashでAnacondaを使っている場合、本手順必須。 配布されているバージョンのcondaモジュール(4.6.11)で、バグが発生することが報告されています(参考:github内Issueページ)。
$ conda update conda

初期設定

  • 各種シェルの起動時に、Anacondaの設定が走るようにする。
  • 以下のコマンドを、今後condaコマンドを実行する予定のあるシェル上で実行する。
$ conda init <シェル名>
  • <シェル名>には、コマンドを実行しているシェルの名前のうち、最も適しているものを以下から入力する。
  • シェルを再起動し、画面上に(base)と表示されたら成功

仮想環境の使い方

新規作成

# 実行のための最低限のモジュールだけ入っていればいい場合
$ conda create -n <仮想環境名(任意)> python=<pythonバージョン>
# インストール時にbase環境に入っていたもろもろのパッケージ含めた環境を作りたい場合
$ conda create -n <仮想環境名(任意)> python=<pythonバージョン> anaconda

仮想環境一覧の取得

$ conda info -e
# conda environments:
#
base                  *  D:\conda
py27                     D:\conda\envs\py27
py36                     D:\conda\envs\py36

仮想環境の有効化

$ conda activate <仮想環境名>
  • 画面上の表記が(<指定した仮想環境名>)に変われば成功
  • 過去バージョンではここが「OSによってコマンドが変わる」とか「同名コマンドがあるからシェル芸で対処しなくちゃいけない」とか言われていたが、全OS共通でこの独自コマンドを使うようになった模様

    仮想環境の無効化

$ conda deactivate
  • 画面上の表記が(base)に変われば成功

仮想環境の削除

$ conda remove -n <仮想環境名> --all